ひとことね67(イカフライ)

イカフライを買ったですよ。

閉店間際のスーパーで、半額お惣菜を物色してたら見つけたね。

 

普段だと大抵まあ、魅力を感じないタイプの野菜かき揚げとか、油で湿り過ぎたナスの天ぷらくらいしか残ってないんだけど。

この日はまさかの上玉、イカフライ。
もちろんラス1。

 

大きいの2本で258円。
その半額だから129円。
なので1本あたり64.5円。
これは安いね。買うよね。買ったよね。

 

そんで家帰って食べただけど。

おれ、考えなしに2本ともソースかけちゃったのよ。

これ本当にマジで何してるー!?って話。
顔面蹴られても仕方ないくらいのミスですよ。

 

1本は醤油だろう、絶対に。

 

 

 

 

ぜっっっっったいに!!!

 

 

こういうところ、本当に嫌い。
ガサツというか何も考えてないというか。

これが揚げたてを食べさせてくれる、高級イカフライ店ならわかるのよ。
そんなもん、100本あったら100本全部にソースかけたって文句無いわ。

絶対に美味しいもん。

あ、フライを塩で食べるとか。
そういうのは別問題ね。
基本的には「うるせえ」って思います。

 

その点、こっちは閉店間際の残り物ですよ。

元々そんなに美味しくないイカフライが、さらに美味しくない状態になってるんですから。

それならせめて味変くらいしろよって話なのです。

 

そしてさらになんと、このイカフライ2本。
あたくし、家で1日放置してましたので(常温)

もう脂がヤバいくらい出てました。
噛んだら高野豆腐くらいジュワッと。

完全にマズいんですよ。
こんなこと言いたくないですけど。

ていうか、マジで食べたくない。

 

でもダメなんです。

妻の「もしかして、また変なの買ってきて食べずに捨てるつもり?」という視線のレーザービームに監視されてますから。

クソまずいイカフライを笑顔で食べる義務があるのです。

 

そんな中。

比較的ソースのかかりが甘い部分を発見。

 

 

「醤油チャンス!!!」

 

 

間髪入れずに醤油をぶっかけました。
そして食べました。

 

あっ!!!

こっちの方がいい!!!

 

我ら日本人。
やっぱり醤油です。

でも残念ながら、もうすでに他の部分はソースがたっぷりとかかってしまってるので。

醤油イカフライは、もう食べられません。

とは言え、もう今さらソースイカフライにも戻れない自分もいます。

 

「そうだ。お構い無しに、上からかけちまおう」

 

ソースの上から醤油をかけました。
ソースに負けないくらいの量。
ソースを掻き消すレベルの量。

なんかもう、地獄みたいな味になりました。
「あー、これ食ってたら死ぬなー」って。

ここまで自分の寿命が縮むのをハッキリと実感できたのは初めてです。

 

 

ドラえもんに出てくる道具で『デビルカード』ってのがあるんですね。

『カードを1回振ると300円出てくるけど、その代償として身長が1mm縮む』ってやつ。

 

これを手にしたのび太。
もちろん振りますよ。
そして縮みまくります。

この話を初めて読んでから、もう35年以上経ちますが。
日頃からわりと頻繁に考えるんですよね。

 

「おれならどれくらい振るかな?」って。

 

そして絶対に、めちゃくちゃ振ってます。
もう縮み過ぎて大変なことになってるはず。
シルバニアファミリーのお家で暮らしてる。

 

一応ドラえもんの中でも『怖い話』『教訓となる話』に分類される話なのですが。

当時の私、心から「いいなー!これ欲しいなー!1ミリくらい全然あげるのになー!」と思ってました。

 

『身長1ミリ<<<<越えられない壁<<<<300円』

 

無駄に高身長だったこともあったのでしょうが、完全にこんな図式でした。

なんなら今でも手を出すかもです。

 

10回振って、1センチで3000円。

 

やるわ。
やる。
全然やる。
競馬やる。

 

でも気をつけないといけないのが『お金を払って身長を伸ばすことは出来ない』ってこと。

あくまでも一方通行。

 

あー、そうか。そうだったわ。
それならやらないかなー。
危険すぎるもんなー。

ギャンブルに一度でもハマったことのある人間には『負けても取り戻せばいい理論』というのが染み込みまくっているので。

私、完全に身長を後から取り戻すつもりでいました。
危ない危ない。

 

なので端数分だけ使います。

身長181.2cmだから、1.2センチ分は振ります。

 

 

3600円ゲットオオォォォォォ!!!

 

で、それからどうするって話です。
せっかく手に入れたデビルカード。
みすみす手放しますか?と。

 

ここで思い浮かぶのが、そう。
売却ですよね。

メルカリやヤフオクなどの庶民の場ではなく、ルパンが現れるようなオークションでめちゃくちゃ高値で売れるはず。

そしてもちろん購入者は趣味の悪い大金持ちですから。

ワンチャン億まであると思うんです。

 

 

1億円ゲットオオォォォォォ!!!

 

 

やりました。

身長1.2cmを失うだけで、めでたく1億3600円を手にすることが出来ました。

ありがとうございます。

これで揚げたてのイカフライが好きなだけ食べられます。

 

でも、ですね。
話はそう簡単なものでは無いのですよ。

そんなわけのわからない道具を1億円で買うような人間なんてロクなもんじゃないですから。

絶対に悪人です。

 

ここで、デビルカードについて大事なことが一つ。

『身長が減るのは、使用者ではなく所有者』

これを忘れてました。

 

所有者というのは、悪魔からデビルカードを受け取った者ですから。

いくら売却したところで所有者の名義は私のまま。

ということは、1億円で購入した悪人はいくら振ってもノーダメージなんですよ。

 

ヤバい・・・!

 

拐われる・・・!

 

私が悪人サイドで考えた場合、とりあえず1億円を取り戻そうとするんですよ。

いくら金があるとは言っても1億円はデカいので。

 

さて、どうやって取り戻す??

 

もちろんデビルカードは大事なコレクションなので売ることなんて考えない。

そうなると。
私は私を誘拐するしかないのです。

誘拐しての、見世物小屋です。
身長縮みショーです。

 

大抵そういう悪い大金持ちは頭のいかれたやつが多いので。

『人間がみるみる縮んでいく様子が見られる』みたいなイベントは大好物。

絶対にワイン片手に来るんです。

 

このデビルカードは、その日に使用した分の身長を夜中の0時にまとめて奪いに来ますので。

そこに合わせてイベントを企画すればOK。

他にも『鉄骨渡り』とか『釜茹で1時間チャレンジ』とかクソみたいな企画もやれば、クソみたいな連中から高額な入場料を取れるんじゃないかと思われます。

 

30万くらいかな?
頭のいかれた極悪富豪なら安いもんでしょ。
頭のいかれた庶民にもギリ手が出せるかもだし。

 

会場が後楽園ホールなら『30万円×1500人』で、4億5000万。

両国国技館なら『30万×7000人』で、21億。

日本武道館で『30万×12000人』で36億。

東京ドームだと『30万×40000人』で120億。

 

やっぱりホールかなぁ。
見やすいしねぇ。
レモンサワー美味いし。

 

それかいっそのこと、500人限定にして100万円取るのもアリですよね。

新宿FACEで5億。
場所的にもこっちの方がいいか。
新宿の方が悪いやつ集まりやすそうだし。

って、拐われる側なのにいつの間にか拐う側で考えてました。てへ。

 

それにしても本当に凄いよなぁ、デビルカード。
夢が広がりますよね。

 

その点、ソースと醤油を両方ぶっかけた地獄味のイカフライ。

なんの役にも立ちません。

役に立たないどころか、一口食べるごとに寿命を1分縮めてる感じ。1円も貰えないのに。

でもまあ、そういうのも含めて閉店間際のスーパーは楽しいんですけどね。

 

今日は美味しい鍋を食べます。

 

おつm(__)m