やらない善よりやる偽善??どっちにしても、私は己の欲望のため。

自転車置き場で倒れている自転車があれば、全部きちんと直します。

 

目の前に空き缶がポイ捨てされてれば、拾ってゴミ箱に捨てます。

 

信号無し横断歩道で渡れない人がいたら、止まって渡ってもらいます。

 

 

いい人でしょ?

 

でもこれ、実はカラクリがあって。

 

 

見返りが欲しい。

 

 

マジで欲しい。

 

 

それが無ければ絶対やらない。

 

どうですか?

いい人ランクから、一気にクソ野郎ランクまで下がりましたかね。

 

でもねー。

 

多分なにもやらない人よりはマシなんですよ。
とにかく動くことが大事。
思うより行動。。。

 

などと、見飽きたビジネス本みたいな話をするつもりなどさらさら無くて。

 

もっと汚い部分の話をします。

 

 

あのね、麻雀やってるとね。
実力はもちろん大事なんだけど。

『実力ではどうにもならないこと』っていうのもあるわけなのさ。

完全に、運。
その運が味方につけば最強なわけ。

 

 

あのね、競馬やってるとね。
予想はもちろん大事なんだけど。

『予想ではどうにもならないこと』っていうのもあるわけなのさ。てか、ほとんどがそう。

なので完全に、運。
運さえあれば予想なんてしなくても馬券は当たる。

 

 

あのね、ゴルフやってるとね。
練習や実力はもちろん大事なんだけど。

『とても説明がつかない奇跡めいたこと』っていうのが起こる事があるのさ。
自分の力が及ばないところで。

それは完全に、運。
運気は奇跡すらも呼び込むのね。

 

 

はい、もうお分かりですね。

『運を引き寄せるために、徳を積む』

この考え方。

 

ボクは無宗教の無修正好きですので、別に信仰とかそういうことでは無いのですが。

ある時期からこれを意識するようになってました。

友人たちの影響なんですけどね。
そいつら麻雀つえーから。
麻雀つえーくせにそういう事やるから。
裏ドラ乗せるためにやってた。
だから負けないためにはやらなきゃいけない。

そしたらクセになっていた、というわけです。
麻雀をあまりやらなくなった今でもね。

 

 

いつだったか。

 

土曜日に店の仕事が終わって。
一人とぼとぼ帰宅してた時に。

曲がり角の向こうから、

 

ガッシャーーーーン!!!

 

という派手な音が聞こえまして。

 

 

これは来た!!!

 

 

と。

私はその音がした場所まで、スキップ気味のダッシュで馳せ参じたのでございます。

 

するとどうでしょう。

 

自転車の下敷きになったおっさんが、ジタバタともがいているではありませんか。

 

「うーーー、うーーー、うううーー」

 

どちらかと言えば、おっさんよりも女性を助けたいものではありますが。

“せっかくのチャンス”なので、救出作業に入ります。

 

もう一度言っておきます。

 

これ結果的には私、

『大きな物音がした瞬間にダッシュで駆け寄って救助してる人』

ですからね。
表彰もんです。

 

心の中で「しめしめ。これで明日の大レースは貰ったな」みたいな事を思っていたって何の問題も無いのです。

 

 

 

うわ!酒くせえ!!

 

 

「うーー、た、たすけてくれーーい」

 

「大丈夫ですかー?」

 

「お、、おお。ちょっと飲み過ぎちゃって」

 

 

うん。

臭いでわかる。

あと、見たことある。

この人そこのスナックの常連さんだわ。

 

 

「おーい、起きられますかー??」

 

「わ、悪いねえ。なんか、、体が重くてよぉ」

 

「でしょうねー」

 

「ちょっと、、、一旦寝るわ、、、」

 

「いや!寝ないでくださいよ!!」

 

体制的には、おっさんが仰向けに倒れてて。
その上に自転車が縦に重なってる感じ。

ちょうど掛け布団みたいな状態。
掛け自転車。

何でこうなったのかがまるで分からない。

 

 

「ふう、、、、」

 

「いやいやいや、落ち着いてる場合じゃないでしょ」

 

完全に後頭部つけて寝る体制に入っちゃってる。

 

うーーーーん。

 

困った。

 

ここでシンキングタイム。

これはもう、かなり難易度の高いミッションになってしまったから。

果たして必死こいて救出する価値があるのか。

 

明日の私の狙いは、比較的実力のある馬。

別にこの、自転車にだいしゅきホールドを敢行してるようなおっさんなんて助けなくとも当たりそうなものなのだけど。

でもこうして目の前に徳が落ちてるのを、みすみす見逃す手もないし。しかもレア度高め。

 

さて、どうしたもんかなぁ。
なんて感じでおっさんを見下ろしていたところ。

 

「大丈夫ですかー!?手伝いましょうか??」

 

あらま!

自転車で通りすがりの爽やか好青年!!

 

手伝いましょうか・・・?

 

お前もあれか!

 

そんな爽やか高学歴みたいな顔して、明日の天皇賞に勝負をかけると言うのか!

 

 

渡さん!

こいつは俺の獲物だ。

 

私の中では、ドラクエと同じように。

『多人数で獲得したポイントは頭数で割る』

というルールが存在するので。

それを瞬間的に計算して。

 

「ううん!ありがとう!1人で大丈夫だから!」

 

「ほんとですか?それじゃあ」

 

立ち去る自転車。

 

 

随分あっさりだな。

あれはハズレる。

本当に手伝う気があるなら、何も聞かずに自転車から降りて来たはず。

私の方がドス黒い心をしているのかもしれないけど、結果的に動いているのは私。

 

明日、お前の本命馬は来ない。

 

さて、そろそろ引きずり起こして帰ろう。

帰って『さんまのお笑い向上委員会』を見て笑うという至福のひとときを過ごすのだから。

 

「すいませーん。起こしますよー。まず自転車どかしましょー」

 

「うーーん。重いーー」

 

「いや、だからほら。それじゃ自転車持ち上げますよ。せーの!」

 

「ダメだ〜〜〜(ガシッ!)」

 

 

なんで抱えるんだよ!!!

 

抱き枕と勘違いしてるんじゃないのか?

抱き自転車なんて聞いたこと無いぞ。

 

「もー、どかさないと立てないですよー」

 

「ううー、もう寝るー。ほっといてくれー」

 

 

こ、、こいつ!!

 

こっちだって別に助けたくて助けてるわけじゃない。

その分の”ポイント”さえ貰えれば、望み通りいくらでも寝かせてやるというのに。

 

ここで退いては、ただの救出未遂。
プラスポイントも何もない。やり損だ。

私は損だけは絶対にしたくないタイプ。

 

くそー。
どうしたもんかなー。

 

そう考えていた時。

 

「あら、こぼりくん」

 

「あ、ママさん。こんばんは」

 

「久しぶり、、、ってちょっと!シゲさん!あなた何してるの!?」

 

「なんかここ通ったらこの状態で・・・」

 

「んもー、だから自転車なんか置いていきなさいって行ったのに」

 

「もう寝るって言ってますよ。全然起きない」

 

「あらー、悪いわねぇ。ちょっと店にいるみんな呼んでくるから」

 

あーあーあーあー。

取り分がーーーー。

オレの徳ポイントがーーーー。

 

 

「おい!シゲさん!」

「なんだー、こんなとこで寝てー」

「自転車かぶってどうすんだー」

 

ぞろぞろぞろぞろ

 

7人も出てきた!!!

 

そして無事に救出。

 

「悪かったわね、こぼりくん。もう大丈夫」

 

「よかったです」

 

「もしあれなら、1杯飲んでく??」

 

「いえいえ大丈夫です。それじゃ、ボクはこれで」

 

レア度が高いハプニングというのは、必然的に難易度も高くなるわけで。

今回は、ものの見事に失敗。

案の定翌日の馬券もはずれた。

 

それでも私は徳を積む。

 

空き缶を拾って、自転車を直して、酔っ払いが倒れてれば救いの手を差し伸べる。

 

全ては、自分自身の欲望のために。

 

 

ちなみに、マンションの自転車。
ここ最近で4台直してるから。
あと1台で何かが起こるはず。

 

簡単なミッションは、銀のエンゼル方式。

 

 

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