タクシー話

24歳で脱サラしてタクシー運転手になった話14 華麗なる運転技術?の巻

どうも。
元タクシー運転手ブロガー、こぼりたつやです。

 

Q.タクシー運転手さんって、やっぱり運転は上手なの?

A.人による!!!

 

まあね。

 

なんなら皆様の方がよく知ってるくらいで。
今さら私が言うことでも無いのでしょうけど。

 

人によりますよねー。
当たりハズレがめちゃくちゃある。

 

あと、これはもうタクシー運転手限らずでしょうけど。

車の運転って、

 

運転上手→最初から上手い
運転下手→ずっと下手なまま

 

こういうもんだと思っているのですが、いかがでしょう。

 

もちろんサーキットとかは別ですよ。
タイムを縮めるとかではないです。
その辺は未知の領域ですので。

 

あくまで公道、あくまで一般車。

 

てか、これが情けないですよね。
サーキットと公道にしか分けられない。

公道の中でもプロとアマで分けられればいいのですが、とんでもない。

ひどい運転をするプロドライバーは山ほどいます。
残念な話です。

 

プロってなんなんだよ、本当に。

 

 

 

えー。。。

 

 

 

それじゃ、お前はどうなんだ?

 

って事ですよねー。

 

 

二種免許の試験。
試験官の方に合格証書を渡される際に、

 

「この仕事して長い事なりますが。本当に素晴らしかったです。私が飲んで帰る際には、是非あなたの車に乗りたいです」

 

って言われたのが自慢です。

 

「ただ、縦列駐車の際の接輪だけが残念でしたけど」

というおまけ付きでしたけど。
(接輪=タイヤが縁石に触れる=下手くそ)

 

 

この時の私は縦列駐車が苦手だったのですねー。

その後、銀座のクソ狭い一方通行道路でイヤってほど鍛えられる羽目になるのですが。
(その話はまた別の機会に)

 

あとはお客さんからも、わりとお褒めの言葉を頂くことは多かったです。

 

というのもね。

 

タクシーを始めた頃は、本当に驚くほど道を知らなかったので。
(道どころか地名すら知らない)

 

「せめて乗り心地くらいは!」と思って、とてつもなく気を使っていたのです。

 

 

そしてそれも全て、前述の試験官さんの言葉のおかげ。

早い話が”調子に乗ってた”って事でしょう。

 

「俺の武器はこれだー!」なんて感じで。

 

なのでもしかしたら、あの試験官は合格した全員に言ってるかもしれません。

 

 

でも実はね。

私が乗り心地にこだわる理由。

もう一つあったんです。

 

それは、

 

私自身、めちゃくちゃ車酔いしてた。

 

って事なのです。

 

酷かったんですよ、本当に。

 

5分の距離のスーパーに行く途中で、袋いっぱいに吐いたりしてました(重症)

 

私の車酔いが原因で、父が大好きだったスカイラインを手離したくらい。

 

楽しいはずの遠足や社会科見学すら。
当時の私にかかれば地獄でしかありませんでしたからね。

 

なので、とにか「あの頃のの自分でも酔わないような運転を!」というのは常に心がけてました。

 

てか、そんな奴がなんでタクシー運転手をやってるんだって話ですけど。

不思議なものです。

 

 

 

とある営業日。

いつものように三鷹の営業所を出て、途中でお客さんを乗せながら大手町へと向かいます。

 

甲州街道を上りつつ。
笹塚〜新宿付近にて。
660円(当時の初乗り料金)のお客さんを乗せては降ろし、乗せては降ろしを繰り返し。

 

ようやく、定位置と言える『大手町ビル』前のタクシー乗り場へ。

“カッコいいビジネスマン”たちが動き出す直前の8:40には並ぶことが出来ました。

そこで朝の休憩がてら、スポニチを読むのがルーティンワーク。

 

と、そこへ。

 

 

コンコン

 

 

コンコン 

 

 

ドアをノックする音。

 

ん??

明らかな違和感。

絶対に、お客さんのノックではない。

 

というのも、お客さんのノックは左後ろ(助手席後ろ)から聞こえるのですが。

これは真後ろから(運転席の後ろ)

 

この時点で優雅なスポニチタイムを邪魔され、明らかなイラつきを覚えながらもノックの主を確認すると。

 

 

やっぱり完全なる、同業者。

 

「チッ、なんなんだよこいつ」

 

なんて感じで右後ろのパワーウィンドウを開けて。

 

 

「なんすか?」

 

 

「お兄ちゃん!屋根!屋根!」

 

 

「は??」

 

 

「屋根になんか乗ってるよ!?」

 

 

「・・・はい!?」

 

 

屋根になんか乗ってるってなんだよ。
鳥のフンだろどうせ。

超めんどくせえという気持ちを押し殺しながら車外に出てみると。

 

 

「な、、、なんだこれーー!?」

 

 

私の車の屋根に乗っかっていたのは、、、

 

 

 

 

 

 

財布でした。
(写真は当時の再現です)

 

 

「ほら、やっぱり財布だ」

 

 

「うん。財布ですねぇ」

 

 

「誰が置いたんだろうな?買い物袋持った客とか乗せなかった?」

 

 

「いや、、、、」

 

 

「つーか、こんなところに置くか?普通」

 

 

「いえ、、、これは、、、」

 

 

「ん??」

 

 

「これ、ボクの財布です」

 

 

「はあ??」

 

 

「どうやら、屋根に財布を乗せたまま運転してたみたいです」

 

 

「なに、、、してんの?」

 

 

「分かりません」

 

 

「コンビニで買い物でもしたか?」

 

 

「いえ、営業所を出てから降りてないです」

 

 

「ってことは、営業所からずっと財布を乗せたまま走ってたのか?」

 

 

「そうらしいですね」

 

 

「兄ちゃん、、、何してんだ?」

 

 

「いや、、、自分でも分からないっス」

 

 

「ここまで空で来たの?」
(訳:お客さんを乗せずに直行で来たの?)

 

 

「いえ、、、9組乗せてます」

 

 

「9組!?」

 

 

「今日に限ってやたらと繋がって、、、」

 

 

「兄ちゃん、いい腕してるよ」

 

 

「うーん、どうやらそのようですね」

 

 

「じゃあ、気を付けてな」

 

 

「はい、ありがとうございました」

 

 

そんなやり取りをして、颯爽と車に戻ったのですが。

 

 

 

 

うおーーーーー!!!!!

 

なんなんだよこれー!!!!!

 

危ね!危ねえ!!危ねえぇぇぇ!!!

 

マジで何してんだ?俺!!

 

財布には釣り銭込みで、7万+カード類一式入ってるんだぞバカヤロー!

 

なんだなんだ?
なにがどうしてこうなった!?

 

 

 

当時の私。
普段からカバン類は一切持ち歩かず。
(今も基本はそうだけど)

お尻のポケットに二つ折りの分厚い財布を入れていたんですね。

 

なので車に乗り込む際。

お尻のポケットから財布を出して『どこか』に置く。という行為は付きものだったのですねー。

でないと座った時に気持ち悪い。

 

言ってしまえば、癖。

悪癖。

 

それまでも、とにかくあちこちに置いて。

「あれ?財布がない!財布がない!」

と、騒ぎ立てる様子を友人たちに冷ややかな目で見られていた前科が山ほどあったのです。

 

 

その、屋根バージョン。
(なんだよそれ)

 

 

しかも座席に乗り込む際に無意識で乗せるわけですから。

屋根の真ん中ではなく、手が届く範囲の限りなく屋根の縁。

 

 

本当かどうかは分かりませんが。

よく「ダッシュボードの上に水を入れたコップを置いて、こぼさなければ運転上手」なんて話を耳にしましたけど。

 

 

「屋根の上に7万円入れた財布を置いて、3時間ほどお客さんを乗り降りさせながらあちこち走り回る」

 

 

というのも、なかなか良い運転技術の試練になるんじゃないかなぁと思います。

 

勇気のある方は、是非ともお試し下さいませ。

 

 

もちろん責任は持てませんし、私はもう二度とやりませんけど。

 

今思い出しても背筋が凍ります。

 

「俺、運転うめえ」なんて思ってる余裕なんて無いです。ただただゾッとする。

 

 

あー、怖い怖い。

 

 

ちなみに。

 

「上手な運転ってどんなの?」

と、聞かれた時に。
私が必ず答えるのは、

 

 

「屋根の財布を落とさない運転」

 

 

 

ではなく。

 

 

 

「周りの車にブレーキを踏ませない運転」

 

です。

 

屋根の財布とか、意味わからないですからね。

「周りの車にブレーキを踏ませない運転」については、また後日。

 

 

それではでは、こぼりたつやでした。

 

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